アスベストはかつて建築工事に用いられた素材でしたが、現在では利用を禁止されてます。石綿とも呼ばれるこの繊維は非常に細く、丈夫で変化しにくい性質を持つことから体内に侵入すると長く滞留してしまいます。これにより肺の繊維化や肺がん、悪性中皮腫といった病を引き起こす恐れがあります。人体に悪影響があるこの素材は、今では使われてませんが2006年より前の建物の中に残ってる可能性が高いとされ建築物の解体や補修、改造を行う際はアスベスト調査は必須です。
この調査は2020年から義務化されており、怠ったら大気汚染防止法に基づき罰金などの刑罰を科されることがあるので注意しましょう。工業製品として利用されたアスベストはアモサイト、クロシドライトとクリソタイルの3種類と言われます。白石綿とも呼ばれるクリソタイルは多くの製品に使用されたとされ、世界で利用されたアスベストの約9割を占めます。クロシドライトとアモサイトは吹付作業の原料に用いられ、クリソタイルと比べて毒性が高い性質を持ちます。
全体では上記の3つ以外にアンソフィライトとトレモライト、アクチノライトの3つを合わせた合計6種類が調査対象となってます。これら3つは2008年に分析対象として追加され、定性、定量分析や偏光顕微鏡などを用いてその建物に成分が含有していないが判断します。健康被害を出さないためにも建築業者やビルの所有者などは、疑いがあるのなら速やかに専門機関へ検査依頼をすることが大切です。
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