危険度から知るアスベストの事前調査の重要性

アスベストは安価で耐火性や断熱性、防音性などの多様な機能を有してることから建築関係に使用された過去があります。しかし人の体内に侵入すると、肺の繊維化や悪性中皮腫を初めとした病を引き起こす恐れがあることから2006年頃にその使用が禁止されました。この他譲渡や提供、輸入、製造も規制されてますが、この年以前に建築された建物には未だ含まれてる可能性があるため工事の際は事前調査が必須となります。アスベストは6つの種類があるとされその中のクリソタイルとクロシドライト、アモサイトが工業製品として多く用いられてました。

白石綿とも表記されるクリソタイルは、世界で使用された製品の約9割を占めると言われます。青石綿であるクロシドライトは断熱材、吹付け石綿に、茶石綿であるアモサイトは煙突断熱材、配管保温材の目的で利用されました。石綿は蛇紋石族と角閃石族に分けられ、前者ならクリソタイルで後者はクロシドライトとアモサイトが挙げられます。角閃石族のほうが有害性が高いと言われ、耐薬品性や耐熱性が蛇紋石族と比べて高く体内で滞留しやすいことが理由です。

実際WHOの報告書の報告者ではアモサイトはクリソタイルの約100倍、クロシドライトはクリソタイルの約500倍の発がん性を有してるとされます。そうは言ってもアスベストなのは変わり無く、ビルの所有者や工事関係者などは調査を忘れないようにしましょう。事前調査は2020年ころから義務化され、2022年にはその結果報告も必要となっており違反すると罰金刑が科させる場合があります。